こんにちは。金属アレルギー対応のアクセサリーショップのBartlett(バートレット)です。今回は「パラジウム」について解説します。パラジウムはアクセサリーにどのように使われ、金属アレルギーの方への影響はどの程度なのかというところも書いていきます。
パラジウムとは?
パラジウムとは、金やプラチナと同じ貴金属の仲間。錆びにくく、変色もしにくと言われ、シルバー色の綺麗な金属です。パラジウムは他の貴金属と違い、産出がプラチナなどの副産物として回収されるため希少性が高く、実は買取相場が金やプラチナよりも高くなってきています。
パラジウムの主な用途
パラジウムは鉄と同じくらい融点が低くて加工しやすいことから、さまざまな分野で利用されています。用途は主に
- 歯科治療の「銀歯」
- アクセサリーのプラチナやゴールドジュエリーの割金
- 電子部品
- 自動車の排ガス触媒(排ガスに含まれる有害な化学物質を浄化するもの)
等に使われています。
ジュエリーの割金では、プラチナは「Pt」、ゴールドは「K」という含有率の表記があり、純度100%でないかぎりパラジウムをはじめとした金属と合金にしています。
パラジウムで金属アレルギーになる
プラチナは金属アレルギーになりにくいって聞いたんだけど、割金に使われるパラジウムで金属アレルギーになるとも聞きました。それはどうしてでしょうか。何故ならパラジウム自体は金属アレルギーを引き起こしやすい金属だからです。
見た目はプラチナに似ていて美しく、変色しにくい・錆びにくいことから、「金属アレルギーには関係ないのかな?」と思いそうですが実は金属アレルギーの症例で最も有名なニッケルと属性が同じです。
ニッケルよりは金属アレルギーをはっきり感じる方は少なく、アクセサリーやジュエリーではそんなに厳しくありませんが、歯科業界では人体への影響が問題視されています。そのためドイツの歯科医療では「銅を含有するパラジウム合金は使用しないこと」とハッキリ勧告されています。
パラジウムが使われているアクセサリー
そんなパラジウムは、宝飾品ではかなり使われています。
- プラチナ Pt900
- ホワイトゴールド
- シャンパンゴールド
- ピンクゴールド
- パラジウムシルバー
あえて表記されなくてもプラチナ合金にはほとんど使われていると思ったほうが良いでしょう。
パラジウムはプラチナとの相性が抜群なため、割金としてよく使われていると言われます。ほかの金属を使って強度を上げることはできますが、美しさや相性を考えると、パラジウム以上にプラチナと相性がいい金属はないようです。
とはいえ、金属アレルギーの自分としては、じゃあプラチナジュエリーはひとまず諦めるべきと思っていませんか。プラチナジュエリーは普段は金属アレルギーに悩まさている人でも、何も起きない人が多数いることも事実。
現在使えているプラチナジュエリーがあれば使用しても大丈夫と言えますが、もしもプラチナジュエリーで金属アレルギーが起こった場合は、パラジウムが原因になったと可能性が高いです。
プラチナジュエリーは、結婚指輪のような代わりのきかない特別なジュエリーでよく使われています。もしこれからその用途で購入予定があれば事前にお店へ相談したり、血液検査式アレルギーテストを早めに行っておくと、あとあとの面倒がなくなるので調べてみてください。
もしも金属アレルギーが起きた場合は、それ以降プラチナは避けたほうが良いですが、もし、10~30万円前後の予算があるのなら、純プラチナアクセサリーというのものも存在します。
高価なので、普段使いにはしにくいかもしれませんが、プラチナをどうしても使いたい場合は、そういう選択肢もあります。
パラジウムのまとめ
パラジウムについて少しでも理解は深まったでしょうか。
- プラチナと非常に相性が良くアクセサリーでは主にプラチナ・ゴールドの割金で使われている。
- ニッケルと近い属性で金属アレルギーを引き起こしやすいので、購入時は記載がなくてもプラチナ製品の事前確認は必要。
パラジウムは金属アレルギーを引き起こしやすいので、気を付けて身につけるようにしましょう。
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