こんにちは。金属アレルギー対応のアクセサリーショップのBartlett(バートレット)です。デザインが可愛いピアスで「銅(copper) 100%」という表記のものを見つけました。
第一印象は、お値段もそこそこして純製と書いてあると、なんとなく大丈夫だろうと思いたいところですが、金属アレルギーに油断は禁物です。そこで今回は銅(カッパ―)製品について少し調べてみました。
銅は金属アレルギーでも大丈夫?
結論から述べると、個人差が出ます。実は銅は金属アレルギーを発症する人と発症しない人がいる微妙な金属なんです。
金属アレルギーになりやすい金属
- ニッケル
- コバルト
- スズ
- 水銀
- 亜鉛
- パラジウム
- クロム
- 鉄
- アルミニウム
- 銅
上から金属アレルギーを発症しやすい順ですが、この中でも「ニッケル」「スズ」「亜鉛」「パラジウム」「鉄」「銅」はアクセサリーによく使われます。アクセサリー販売店としては「純銅は避ける」とお伝えしたいです。
また、銅と直接の記載がなくても、本体の割金(アクセサリーを丈夫にするため混ぜる金属)に銅は多用されています。その代表的なアクセサリーをいくつかご紹介したいと思います。
銅を含んだアクセサリー・合金の一例
真鍮(黄銅)
真鍮は、主に亜鉛と銅の合金です。
黄銅(おうどう)とも呼ばれ、亜鉛と銅の配合を変えたり加える熱によって色が変わります。英語ではBrass(ブラス)と言い、ブラスバンドで使われているホルンやトランペットなどの金管楽器も主にBrass(ブラス)で作られています。
真鍮はゴールド系でおしゃれなアクセサリーが多いのですが、亜鉛と銅という組み合わせが金属アレルギー的には厳しいと思います。
参考:真鍮(ブラス)とは?金属アレルギーでも真鍮(ブラス)は身に着けられる?
シルバー925(スターリングシルバー)
シルバー925とは、基本的に銀92.5%・銅7.5%の合金です。基本的に、というのは、この7.5%に使われる金属が銅ではなくても「シルバー925」と名乗れるから。
別名「スターリングシルバー」と呼ばれ、素材としては「柔らかい」「伸ばしやすい」「錆びにくい」などの特徴があります。アクセサリーとしてはシルバーが酸化しにくいことから金属アレルギーを引き起こしにくい金属としても人気です。
スターリングシルバーとは?シルバー925との違いと金属アレルギーとの関係を解説
ただ、どうして真鍮が駄目でシルバー925が良いのかという話になりますよね。そう考えると真鍮は銅というよりも亜鉛が反応しているんだなと個人的には思っています。
18K、14K、ピンクゴールド
ゴールドアクセサリーの割金にも銅がよく使われています。比率で言うと、以下のようになります。
18Kイエローゴールド(金75%)
- 5分割で銀:銅=5:5
- 4分割で銀:銅=4:6(赤みあり)
18Kは、ざっくり言うと12.5%くらいが銅のケースが多いです。また、イエローゴールドとピンクゴールドは比率が違っていて
18Kピンクゴールド(金75%)
銀:銅=3:7 +少量のパラジウム
となります。これらの比率と同じように、14Kの割金にも銅が含まれていますが、14Kの場合は金の含有率が58.3%です。
ゴールドもシルバーと同様、金属アレルギーを起こしにくい金属として有名な貴金属です。私も試した結果、18K・14Kどちらも問題なく使えました。心配な方は、金含有量の高いほうを選ぶと良いですよ。
金張り(ゴールドフィルド)
- ゴールドフィルド
- KGF
金張り(ゴールドフィルド)とは、本体に銀(シルバー)または銅を使い、そこに金を張り付けた素材のことです。金張り(ゴールドフィルド)のアクセサリーも結構よく見かけると思います。
ゴールドフィルドには「金(ゴールド)が製品全体の1/20以上であること」という定義があります。たとえば14Kを使っている場合は、14KGF、K14GF、1/20 14Kなどと表記されます。
参考:金張り(ゴールドフィルド)とは?金張りの特徴や金属アレルギーでも大丈夫かを解説
銅についてまとめ
このように、銅はアクセサリーに沢山使われています。シルバー925(スターリングシルバー)や18K・14Kを使用しても大丈夫なように、貴金属の割金として使われる程度の銅は問題がないケースも多く、絶対にダメな金属とは言えません。
ただ、金属アレルギーになりやすい金属と銅の合金や、純銅は避けた方が無難だと思っています。あくまで金属アレルギーになりにくい素材をメインに選ぶことをおすすめします。
ピアスの金属アレルギーは特に、皮膚に触れるだけではなく、体内を貫通しています。慎重に検討するようにしましょう。
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